日本の民謡 曲目解説 {奄美・沖縄}
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<奄美諸島>
「あさばな節」(奄美)
《今日の誇らしや いつもより勝り いつも今日のごとに あらちたぼれ》
朝の初め、はなに始めるという意味の三味線唄。祝いの宴席や唄遊びなどの
唄い出しには「朝花」から始めるのが礼儀となっている。長節と短節がある。
○武下 和平VICG-5359(94)
「奄美の子守唄」(奄美)
《泣くな童 誰が泣きで言ちょ 我が守らば 眠れ 童》
○築地 俊造SRCL-2478(91)
「今ぬ風雲節」(奄美)
《今ぬ風雲や村ぬ上に立ちゅり わしが殿上様や うぃ北原立ちゅり》
夫を船出さたせた妻が、その後の雲行きが怪しくなったのを見て、時化に遭
うかもしれない夫の身を案じて唄ったもの。
○武下 和平VICG-5359(94)
「う枕節」(奄美)
《う枕 う枕 物言うな枕 加那が仲 我が仲 言うなよ う枕》
節回しも複雑で、抑揚と余情に富んだ名曲。
○武下 和平VICG-5359(94)
「嘉徳なべ加那節」(奄美)
《嘉徳なべ加那や 如何しゃる 生まれしちが
親にみでぃ 汲みち いちゅてぃ 浴むる》
幽玄で美しい哀調を湛えた唄。加那は、天女のような女性という。
○築地 俊造SRCL-2478(91)
○武下 和平VICG-5359(94)
「かんてぃむぃ節」(奄美)
《昨夕かでぃ 遊だる かんてぃむぃ あごぐゎ
翌日が夜なたっと 後生が道に 御袖振りゅり》
かんてぃむぃは貧農出身の美しい女性で、豪農に身売りされてきた。主人に
言い寄られたが、恋人がいたため、悲しい最期を遂げる。
○武下 和平VICG-5359(94)
「諸鈍長浜節」(奄美)
《諸鈍長浜に 打ち上ぎ引く波や 諸鈍女童ぬ 笑い歯ぐち》
諸鈍湾は、大島本島から狭い海峡へだてた加計呂麻島にある。大島は、慶長
14(1609)年まで琉球に属していた。たびたび琉球から攻め込まれたが、駐屯
する琉球兵は、美人の諸鈍娘にいつも骨抜きにされてしまったという。その様
を唄ったもの。
○築地 俊造SRCL-2478(91)
○武下 和平VICG-5359(94)
「長雨きりゃがり節」(奄美)
《長雨きりゃがりば 沖や とれどれとぅ
沖や とぅれぃどれと 七はなれ 見ゆり》
奄美の雨上がりの美しい光景を唄った叙景詩。優美で哀感に富み、孤島の寂
しさを感じさせる。
○武下 和平VICG-5359(94)
「長雲節」(奄美)
《長雲ぬ ながさ しのき さゆじびりや
恋人に思むぇな すぃば車 とぅばる》
奄美で最初に郷士格になった竜佐運が、険しい長雲坂をしきりに往復した情
景を唄う。
○武下 和平VICG-5359(94)
「豊年節」(奄美)
《西ぬ口から 白帆や まきゃまきゃきゅり
すてぃてぃぬ ドゥガキ粥や はんくぶすぃ うとめましゅ》
薩摩藩が、島中の畑をすべてキビ畑にしてしまったため、米などの主食など
が賄えず、窮乏は極度に達した島民は、蘇鉄から採ったドゥガキ粥で飢えのし
のいだ。
○武下 和平VICG-5359(94)
「まんこい節」(奄美)
《歳や寄(ゆ)て 行(い)きゅり 先や定まらぬ
荒海に 浮しゅる 舟ぬ はーれ如(ごと)に》
○築地 俊造SRCL-2478(91) KICH-2018(91)
「やちゃ坊節」(奄美)
《やちゃ坊ちば やちゃ坊 しまぬ無ん やちゃ坊
夜や 里降れてぃ 昼や 山ぬ育ち》
やちゃ坊は、手が付けられない、いたづらな義賊のことで、貧しい人々から
は親しみを持たれた。
○武下 和平VICG-5359(94)
「よいすら節」(奄美)
《船の高艫に 居ちゅる 白鳥ぐゎ 白鳥やあらぬ をなり神 加那志》
「をなり神」は、沖縄や奄美などでは、太古から姉妹神信仰が行われていた。
姉妹に宿る霊が兄弟を守護するというものである。航海中に海鳥が帆柱などに
止まると、縁起がよいとされた。艫に止まった白鳥を、をなり神の象徴として
唄った唄。
○築地 俊造SRCL-2478(91)
○武下 和平VICG-5359(94)
「六調節」(奄美)
《踊り好きなら はよ出て踊れ 唄ぬさまれば 踊ららぬ》
○大底 朝要、東嵩西美寛KICX-8417(97)
<沖縄県>
(歌詞の表記が難しく、曲目解説を省略させていただきました。機会を改めて
掲載する予定です)
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